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 株主の権利は、誰のために制限されるのか  自民党「成長志向型ガバナンス」を検証する全20回  【第5回】株主提案の「内容制限」とは何か
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株主の権利は、誰のために制限されるのか 自民党「成長志向型ガバナンス」を検証する全20回 【第5回】株主提案の「内容制限」とは何か

株主提案制度の見直しでは、提案要件の厳格化に加え、「提案内容」の制限も議論されている。しかし、「業務執行」の範囲を広く解釈すれば、企業価値や資本効率、利益相反、情報開示など、ガバナンス上重要な論点まで株主総会の議論から排除されかねない。株主提案は可決だけでなく、市場との対話と説明責任を促す役割を担う。必要なのは入口規制の拡大ではなく、透明な判断基準と説明責任を備えた制度設計である。

 株主の権利は、誰のために制限されるのか  自民党「成長志向型ガバナンス」を検証する全20回 【第4回】3%から5%は「わずか2ポイント」ではない
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株主の権利は、誰のために制限されるのか 自民党「成長志向型ガバナンス」を検証する全20回 【第4回】3%から5%は「わずか2ポイント」ではない

臨時株主総会の招集請求要件を総議決権の3%から5%へ引き上げる政府・自民党の制度見直しは、「わずか2ポイント」の変更ではない。株主権を行使するために必要な持分は約1.67倍となり、大型上場企業では数百億円規模の追加負担につながる可能性がある。本稿では、会社法297条の趣旨や株主権行使コスト、市場規律への影響を整理し、制度改正が企業統治や少数株主保護に与える意味を検証する。

 株主の権利は、誰のために制限されるのか  自民党「成長志向型ガバナンス」を検証する 全20回【第3回】臨時株主総会はなぜ必要なのか
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株主の権利は、誰のために制限されるのか 自民党「成長志向型ガバナンス」を検証する 全20回【第3回】臨時株主総会はなぜ必要なのか

臨時株主総会の招集請求権は、企業統治における「緊急是正メカニズム」として重要な役割を担う。政府・自民党が検討する招集請求要件の厳格化について、その背景を整理するとともに、市場規律、少数株主保護、企業価値向上の観点から制度の意義と課題を考察する。

株主の権利は、誰のために制限されるのか  自民党「成長志向型ガバナンス」を検証する 全20回 【第2回】株主提案権とは何か
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株主の権利は、誰のために制限されるのか 自民党「成長志向型ガバナンス」を検証する 全20回 【第2回】株主提案権とは何か

株主提案権には、議決権1%または300個以上の保有、6か月以上の継続保有など、すでに一定の行使要件があります。制度の厳格化はアクティビスト対策だけでなく、少数株主の権利や企業統治の機能にも影響を及ぼす可能性があり、その必要性については具体的な根拠に基づく議論が求められます。

【特別インタビュー】地方の老舗バイオ企業を「次世代グリーン・アグリテック」へ——山中裕が語る、河野メリクロン買収と蓄電池投資の勝算
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【特別インタビュー】地方の老舗バイオ企業を「次世代グリーン・アグリテック」へ——山中裕が語る、河野メリクロン買収と蓄電池投資の勝算

少数株ドットコム代表・山中裕氏が、老舗バイオ農業企業・河野メリクロンのマジョリティ取得と蓄電池投資の戦略を語る。洋ランの培養技術と再エネを掛け合わせ、「農業×蓄電池×VPP」の三位一体で地方バイオ企業を世界水準のグリーン・アグリテック企業へ変革するロードマップに迫った。

「大企業の『株主もみ消し』を司法が崩した日」――山中裕が語る、HOYA招集通知不記載・勝訴判決の真実と民事8部の使命
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「大企業の『株主もみ消し』を司法が崩した日」――山中裕が語る、HOYA招集通知不記載・勝訴判決の真実と民事8部の使命

HOYA株式会社による株主提案の招集通知不記載を「違法」と断じた東京地裁民事8部の画期的判決。少数株ドットコム代表・山中裕氏が訴訟の舞台裏と日本のガバナンス改革の分水嶺を語る。

株主の権利は、誰のために制限されるのか【第1回】「物言う株主」規制の先にあるもの

株主の権利は、誰のために制限されるのか【第1回】「物言う株主」規制の先にあるもの

自民党「成長志向型ガバナンス」を検証する全20回 企業統治とは、経営者を守るための制度ではない。 経営者が企業価値の向上に向けて適切に行動しているかを監視し、必要な場合には修正を促す仕組みである。 その監視機能の一部を担うのが、株主総会であり、株主提案権であり、臨時株主総会の招集請求権である。 いま、その株主の権利を制限する方向で制度見直しが進もうとしている。 政府・自民党は、株主による臨時株主総

【山中家の実践的創業家体験記】「富士フイルムで修業してこい」――父・山中徹が私に遺した、不条理な“文系経営”への最初の問題提起
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【山中家の実践的創業家体験記】「富士フイルムで修業してこい」――父・山中徹が私に遺した、不条理な“文系経営”への最初の問題提起

「お前は大学を卒業したら、まずは富士フイルムに入社しろ」。コニカミノルタ出身の父が息子に突きつけた不条理な命令の裏に隠されていた、組織論と合理主義の本質とは。

「アクティビストは悪か」――2,040件の全数データが出した答え
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「アクティビストは悪か」――2,040件の全数データが出した答え

「物言う株主は短期志向で、企業を食い物にし、長期的な企業価値を毀損する」。この命題は意見なのか事実なのか。米国の2,040件全数データを5年間追跡した実証研究が出した答えを、少数株ドットコム創業者・山中裕に聞いた。

【特別インタビュー】司法ギルドの壁を壊し、資本と社会の「正義」を取り戻す
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【特別インタビュー】司法ギルドの壁を壊し、資本と社会の「正義」を取り戻す

「正義」の名のもとにイノベーションを排除する司法ギルド――少数株ドットコム創業者・山中裕が語る、弁護士法72条の壁と市場の非効率を突く実践的アプローチ。

【特別インタビュー】歴史と制度の歪みを突く――「経路依存性」をハックする投資哲学
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【特別インタビュー】歴史と制度の歪みを突く――「経路依存性」をハックする投資哲学

ノーベル経済学賞が4年連続で経済史・制度史を選ぶ時代――少数株ドットコム創業者・山中裕が語る、経路依存性を武器に市場の非効率を突く投資哲学。

【特別インタビュー】「デミス・ハサビスは、知能を最高値でエクイティ(持分)に変えた究極の『Moneyball』プレイヤーだ」——少数株ドットコム会長 山中裕が語る、資本市場の勝道
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【特別インタビュー】「デミス・ハサビスは、知能を最高値でエクイティ(持分)に変えた究極の『Moneyball』プレイヤーだ」——少数株ドットコム会長 山中裕が語る、資本市場の勝道

少数株ドットコム創業者兼会長の山中裕氏が、ノーベル化学賞受賞者デミス・ハサビスの本質を「資本のレバレッジ」と「Moneyball」の視点から鋭く分析。知能をエクイティに変換した究極の戦略家の姿に迫る特別インタビュー。

消費税とコーポレートガバナンス改革は本当に賃上げを妨げたのか――安藤裕氏の主張を経済学と企業統治論から検証する
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消費税とコーポレートガバナンス改革は本当に賃上げを妨げたのか――安藤裕氏の主張を経済学と企業統治論から検証する

「消費税は賃上げ妨害税」「ガバナンス改革が賃金を抑えた」――安藤裕氏の主張を、株主提案の実務と経済学の視点から検証する。

機能するガバナンスは誰が担うのか――HOYA自己株式取得訴訟と社外取締役の監視義務
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機能するガバナンスは誰が担うのか――HOYA自己株式取得訴訟と社外取締役の監視義務

2016年の300億円の自己株式取得のうち236億円超が分配可能額を超えていたとして、筆頭独立社外取締役を含む元取締役らの責任が株主代表訴訟で問われている。争点は「買ったこと」ではなく「止められたか」――会社法461条の財源規制と社外取締役の監視義務、そして「信頼の原則」の射程を軸に、形式ではなく機能するガバナンスの条件を検討する。

委任状を「行使しない会社」――SAAF経営権紛争が露呈させた上場ガバナンスの臨界
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委任状を「行使しない会社」――SAAF経営権紛争が露呈させた上場ガバナンスの臨界

東証グロース上場のSAAFホールディングスで、会社側が自ら集めた委任状をあえて不行使とし、本社に籠城したと報じられている。「会社防衛」の名の下で経営陣の自己保存が優先される構図は、日本の上場企業ガバナンスの臨界点を映し出す。

省令が会社法を上書きするとき――委任立法の臨界と債権者保護の後退
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省令が会社法を上書きするとき――委任立法の臨界と債権者保護の後退

2006年施行の会社法は、条文の相当部分を法務省令へと送り出した。組織再編における「債務の履行の見込み」をめぐる稲葉威雄の警告を手がかりに、法律事項の省令化が議会制民主主義と債権者保護に突きつける根本問題を検証する。

誰が「法律事務」の境界を引くのか――ノースカロライナ歯科医師会判決が照らす弁護士法72条の死角
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誰が「法律事務」の境界を引くのか――ノースカロライナ歯科医師会判決が照らす弁護士法72条の死角

歯のホワイトニングを誰が担えるか――米ノースカロライナ歯科医師会判決で、連邦最高裁は現役の専門職が支配する規制委員会に州の「積極的監督」を要求した。この補助線を弁護士法72条・弁護士自治・リーガルテック規制に当てれば、「非弁」の名の下で新規参入を封じる構造が、消費者厚生と司法アクセスの観点からどこまで正当化されるのかが問われる。

権威という商品――法律意見書ビジネスの経済構造は資本市場の非対称をどう深めるか
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権威という商品――法律意見書ビジネスの経済構造は資本市場の非対称をどう深めるか

商事訴訟で会社側が提出する著名学者の法律意見書は、法解釈を裁判所に届ける資料であると同時に、「権威」という希少財の取引でもある。需要の片面性、価格の不透明性、逆選択という経済構造から、意見書ビジネスが日本の資本市場の非対称をいかに増幅するかを検証する。

非上場株式の流動性はなぜ「非弁」の壁に阻まれるのか――弁護士法72条の射程と中小企業ガバナンスの死角
Legal Insight

非上場株式の流動性はなぜ「非弁」の壁に阻まれるのか――弁護士法72条の射程と中小企業ガバナンスの死角

非上場株式は市場を持たず、少数株主は資本を凍結されたまま出口を失う。その流動化を担う第三者の営みを弁護士法72条の「非弁行為」と決めつけてよいのか――サービサー法という立法前例と国際比較を手がかりに、中小企業ガバナンスの死角と司法の試金石を検証する。

大川原化工機事件が突きつけたもの——技術規制と公安捜査の交差点で制度はどう失敗したか
Legal Insight

大川原化工機事件が突きつけたもの——技術規制と公安捜査の交差点で制度はどう失敗したか

大川原化工機事件は「一社の不運」ではなく、規制省令の技術要件をめぐる該非判定、公安捜査の指揮系統、否認被告人に対する保釈運用、証拠開示の時間コストが一列に並んで失敗したときに何が起きるかを示した制度事件である。各機関の検証報告書が出揃った今、再発防止に必要な制度設計を法理の角度から論じる。

人質司法を成立させているのは誰か——令状・勾留・保釈の判断責任を司法に問う
Legal Insight

人質司法を成立させているのは誰か——令状・勾留・保釈の判断責任を司法に問う

冤罪と人質司法の議論は警察と検察に集中してきた。だが逮捕状を出し、勾留を認め、保釈請求を却下するのは裁判所である。制度の最終扉を司法に置き直す論考。

「公正な価格」はどこから来るのか――レックス・ホールディングス事件と、その後の日本のMBO実務
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「公正な価格」はどこから来るのか――レックス・ホールディングス事件と、その後の日本のMBO実務

経営陣自らが買い手に回るMBOで、少数株主に支払われる価格は本当に公正か。レックス・ホールディングス事件、JCOM最高裁決定、2019年経産省「公正なM&A指針」をつなぐ線の上で、市場価格を「中立な参照点」とみなす前提を検討する。

株主権を狭める国に長期資金は集まるか——会社法改正論議が問う日本市場の選択

株主権を狭める国に長期資金は集まるか——会社法改正論議が問う日本市場の選択

政府・自民党内で、会社法上の株主権を制限する方向の議論が浮上している。2026 年 5 月時点の各種報道によれば、臨時株主総会の招集を請求できる要件を現行より厳しくし、株主が議題を提案できる条件についても厳格化を検討する方向とされる。背景の説明として「嫌がらせ目的の個人株主らによる権限濫用を防ぐ」「企業の経営環境を整える」などが挙げられている。法制審議会での議論を経て、早ければ 2027 年通常国

会社法をめぐる知識資本はなぜ一方の側に偏って集中しやすいのか——日本の会社法エコシステムの構造的偏在
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会社法をめぐる知識資本はなぜ一方の側に偏って集中しやすいのか——日本の会社法エコシステムの構造的偏在

法務省民事局で会社法の立案実務に関わった裁判官出身者が、その後大手法律事務所で企業実務の最前線に立つ──日本の会社法をめぐる知識資本は、なぜ支配株主・大手企業側に偏って集中しやすいのか。TOB・MBO・キャッシュアウトに現れるアクセス格差を、米国 18 U.S.C. §207 と英国 ACOBA の透明性措置との対比から構造的に検証する。

事実認定の暗箱を解体せよ——法曹に経済学と統計学が不可欠である理由
Legal Insight

事実認定の暗箱を解体せよ——法曹に経済学と統計学が不可欠である理由

条文と判例だけでは現代の司法は機能しない。企業価値評価、インセンティブ分析、統計的証拠評価——法曹に経済学と統計学のリテラシーが求められる構造的理由を論じる。

【山中裕の経済学サロン】近代化を阻む「制度の呪縛」を暴く——メリッサ・デルが証明した歴史とガバナンスの因果関係
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【山中裕の経済学サロン】近代化を阻む「制度の呪縛」を暴く——メリッサ・デルが証明した歴史とガバナンスの因果関係

2020年ジョン・ベイツ・クラーク賞受賞のメリッサ・デルが、ペルーの強制労働ミタやベトナム戦争の統治戦略を数百年のデータで検証し、過去に作られた不合理な制度が組織を縛り続ける事実を立証してきた研究を、ガバナンス改革への示唆として読み解く。

【山中裕の経済学サロン】データでマクロの迷信を撃ち破る——エミ・ナカムラがもたらした「マクロ経済学のMoneyball革命」
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【山中裕の経済学サロン】データでマクロの迷信を撃ち破る——エミ・ナカムラがもたらした「マクロ経済学のMoneyball革命」

2019年ジョン・ベイツ・クラーク賞受賞のエミ・ナカムラが、マイクロデータの徹底分析で覆してきたマクロ経済学の通説。価格粘着性・財政乗数・プラッキング・モデルの3つの研究から、データとロジックに基づく意思決定の重要性を読み解く。

TOBは誰のための制度か——「支配権の取得」から「少数株主の退出権」へ
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TOBは誰のための制度か——「支配権の取得」から「少数株主の退出権」へ

公開買付(TOB)は買収者が会社を手に入れるための制度なのか、それとも支配権の移転に取り残される少数株主を守る制度なのか。飯田秀総の議論を手がかりに、欧州型「義務的公開買付制度」が体現する退出権の発想から、日本の資本市場が抱える歪みを問い直す。

【特集】山中裕氏が放つ「ハイブリッド・アクティビズム」の衝撃 コスモとワコールを同時に動かす、資本市場の“現代の救世主”
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【特集】山中裕氏が放つ「ハイブリッド・アクティビズム」の衝撃 コスモとワコールを同時に動かす、資本市場の“現代の救世主”

日本経済の停滞は、単に景気が悪いから起きているのではない。 問題の本質はもっと深い。 それは、資本が本来向かうべき場所に向かわず、価値を生むはずの企業資産が眠り、株主の権利が軽視され、非上場企業では少数株主が出口を失い、上場企業では経営陣が市場の緊張感から遠ざかってきたという構造そのものにある。 この歪んだ構造に対し、上場企業と非上場企業の双方から同時に切り込む、極めて異色の投資家がいる。 少数株

経済史研究者が、4年連続でノーベル経済学賞を受賞していることの意味
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経済史研究者が、4年連続でノーベル経済学賞を受賞していることの意味

4年連続で経済史研究者がノーベル経済学賞を受賞。この前例のない傾向が示す、経済学の根本的なパラダイムシフトを読み解く。

【連載3回完結】第一回 練馬区から始める日本版フレキシキュリティ
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【連載3回完結】第一回 練馬区から始める日本版フレキシキュリティ

山中裕の視点で読む、これからの雇用・福祉・地域経済 雇用を守る時代から、「人生を立て直せる仕組み」を守る時代へ 日本の雇用政策は、長い間、ある一つの前提に支えられてきました。 それは、会社に入り、できるだけ長く勤め続けることが安定である、という考え方です。 高度経済成長期からバブル崩壊前後まで、日本型雇用は一定の安定をもたらしてきました。正社員として会社に入れば、年功序列で賃金が上がり、定年まで勤

2026年クラークメダル受賞、ルートヴィヒ・シュトラウブの衝撃 山中裕が読み解く新時代の経済学。“平均的な人間”ではなく、“違いを持つ人間たち”から経済を見る新時代のマクロ経済学
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2026年クラークメダル受賞、ルートヴィヒ・シュトラウブの衝撃 山中裕が読み解く新時代の経済学。“平均的な人間”ではなく、“違いを持つ人間たち”から経済を見る新時代のマクロ経済学

“平均的な人間”ではなく、“違いを持つ人間たち”から経済を見る新時代のマクロ経済学 2026年のジョン・ベイツ・クラークメダルは、ハーバード大学のマクロ経済学者、ルートヴィヒ・シュトラウブに授与された。 ルートヴィヒ・シュトラウブ氏は、ドイツ人の経済学者。 ドイツ生まれで、現在はハーバード大学の経済学教授。 ジョン・ベイツ・クラークメダルは、アメリカ経済学会が40歳未満の経済学者に授与する、経済学

令和のビリー・ビーンは、なぜ浜田省吾を聴くのか 山中裕氏の闘いに重なる『マネーボール』と「悲しみは雪のように」の思想
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令和のビリー・ビーンは、なぜ浜田省吾を聴くのか 山中裕氏の闘いに重なる『マネーボール』と「悲しみは雪のように」の思想

日本の資本市場において、山中裕氏を「令和のビリー・ビーン」と呼ぶ声がある。これは単なるキャッチコピーではない。むしろ、山中氏の活動の本質を端的に表した呼び名だと言ってよい。資料の中で山中氏自身は、映画『マネーボール』を単なる野球映画ではなく、「市場の歪みをどう攻略するか」という物語として捉えている。ビリー・ビーンが変えたのは選手そのものではなく、「評価の物差し」だったと山中氏は語っており、日本企業

「資源インフレは“物価高”ではない。国家の判断力が試される局面だ」
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「資源インフレは“物価高”ではない。国家の判断力が試される局面だ」

ホルムズ海峡、原油高、LNG高騰、補助金政治――日本はまた危機の本質を見誤るのか Capital Justice Lab 編集部 聞き手 中東情勢の緊張が続くなかで、原油、LNG、電力コスト、日本経済への影響が一気に意識されるようになりました。いまの局面を、山中さんはどう見ていますか。 山中裕 私は、これは単なる「物価高」ではないと思っています。 もっと厳しく言えば、国家が現実を直視できるかどうか

【特集インタビュー】山中裕氏に聞く「会社を守る時代は終わった。これから守るべきは“移動できる力”です」
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【特集インタビュー】山中裕氏に聞く「会社を守る時代は終わった。これから守るべきは“移動できる力”です」

聞き手・構成/Capital Justice Lab 編集部 「雇用を守るのか、それとも流動化するのか」。 日本の労働政策は、長いあいだこの二択で語られてきた。だが、投資家・実業家として企業統治のゆがみと向き合い、少数株主保護の現場でも戦ってきた山中裕は、この問いそのものが古いと言う。山中が注目するのは、欧州で議論されてきたフレキシキュリティ、そしてその先にある移動的労働市場アプローチだ。そこから

【特集インタビュー】「禁止して地下に沈めるより、表に出して税を取り、ルールを作るべきだ」山中裕氏に聞く、日本の制度疲労と“新しい税源”の発想
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【特集インタビュー】「禁止して地下に沈めるより、表に出して税を取り、ルールを作るべきだ」山中裕氏に聞く、日本の制度疲労と“新しい税源”の発想

(Capital Justice Lab 編集部) 山中裕氏といえば、まず「物言う株主」「少数株主保護の旗手」という印象を持つ人が多いだろう。ご提供いただいたプロフィール文書でも、山中氏はHOYAへの株主提案やアムスク事件を通じて、日本の法制度や企業統治の歪みに挑んできた人物として描かれている。 2010年にはHOYAに対し、役員報酬の個別開示や社外取締役によるガバナンス強化など、当時としては先進

山中裕が語る「国家は再設計できるのか」
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山中裕が語る「国家は再設計できるのか」

【独占ロングインタビュー|Capital Justice Lab】 聞き手:Capital Justice Lab 編集部 — なぜ今、人口戦略なのか 編集部 山中さんはこれまで「物言う株主」として企業改革に関わってこられましたが、近年は人口政策や国家ファンドなど、国家レベルの構想にも言及されています。その背景にはどんな思考があるのでしょうか。 山中裕 実は、私の中ではまったく別の話ではありません

山中裕が語る「エネルギー・資本・国家設計」
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山中裕が語る「エネルギー・資本・国家設計」

【独占ロングインタビュー|Capital Justice Lab】 ―― 新疆太陽光問題と原発再稼働提言の思想的背景 日本の資本市場において、「物言う株主」という言葉がまだ一般的ではなかった時代。 企業統治の透明性を求める提言を通じて、従来の慣行に挑み続けてきた投資家がいる。 山中裕。 近年、彼の提言は企業改革の枠を超え、エネルギー政策や国家戦略の議論へと広がりつつある。 今回、Capital J

山中裕が語る「生殖医療×国家戦略」――着床前診断・不妊治療支援・海外医療連携という新しい国の設計図
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山中裕が語る「生殖医療×国家戦略」――着床前診断・不妊治療支援・海外医療連携という新しい国の設計図

聞き手:Capital Justice Lab 編集部 ―― 山中さんは近年、「着床前診断の拡大」「不妊治療支援」「海外医療連携」を組み合わせた国家構想を語られています。まず、その問題意識から教えてください。 山中裕 私は投資家として長年、日本の産業や人口構造を見てきました。その中で強く感じているのは、日本は世界最高水準の医療技術を持ちながら、それを国家戦略として使えていないという点です。 特に生

エッセイ 勝敗は、設計で決まる
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エッセイ 勝敗は、設計で決まる

強いチームを作るのに必要なものは何か。 答えは、だいたい現実的で、あまり夢がない。資金力だ。 いい選手は高い。高い選手がいると勝ちやすい。勝つと人気が出る。人気が出ると収入が増える。収入が増えると、またいい選手を買える。この循環は、美しいほど残酷だ。スポーツは平等だと信じたくなるのに、入口の段階で差がついている。 そんな世界で、オークランド・アスレチックスは勝とうとした。 札束では勝てない。なら、

ブログ お金がなくても勝てた球団の話――「マネーボール」の正体
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ブログ お金がなくても勝てた球団の話――「マネーボール」の正体

私はこの映画を、何度観たか覚えていない。 できれば、セリフを全部暗記するくらいまで観てほしい。それくらい『マネーボール』という作品は、本質を突いている。これは単なるスポーツ映画ではない。 組織の設計論であり、資源配分の教科書だ。 「結局、金があるチームが強い」――本当にそうか プロ野球でもメジャーリーグでも、長く共有されてきた前提がある。「勝つのは、金持ちの球団だ。」スター選手を集められる。 高額

コラム「金がなくても勝てる」は、本当に成立していたのか
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コラム「金がなくても勝てる」は、本当に成立していたのか

プロ野球の世界では、長く一つの前提が支配してきた。 ――勝敗は、資金力によって決まる。 優秀な選手を集められる球団が強くなる。 高額年俸を支払える球団が勝ち続ける。 それは、ある意味で合理的な市場原理でもあった。だが、この前提に正面から異議を唱えた球団がある。オークランド・アスレチックスである。 2000年代初頭、同球団はリーグでも屈指の低予算チームだった。資金面で見れば、強豪と正面から競争できる

山中裕が語る「ロンドン市の若者メンター制度」を日本版を作りたい
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山中裕が語る「ロンドン市の若者メンター制度」を日本版を作りたい

【独占ロングインタビュー】 ― 投資家が挑む“次世代への社会投資モデル”とは ― 聞き手:Capital Justice Lab 編集部 編集部: 山中さんはこれまで企業統治や投資の世界で活動されてきましたが、今回「ロンドン市の若者メンター制度」を日本版として導入したいという構想を語られています。まず背景から教えてください。 山中裕: 私は長く投資の現場にいますが、日本社会の最大の問題は「資本と機

山中裕が語る「HOYA株主提案の本当の意味」
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山中裕が語る「HOYA株主提案の本当の意味」

【独占ロングインタビュー】 聞き手:Capital Justice Lab 編集部 ――まず、2010年前後に行われたHOYAへの株主提案について伺います。当時はかなり批判も多かったと聞きます。 山中裕 ええ、正直に言うと「変わり者」扱いでしたね(笑)。 今でこそコーポレートガバナンス・コードだとか、スチュワードシップ・コードだとか、資本効率を重視する考え方が当たり前になりましたけど、当時はまった

「令和のビリー・ビーン」と呼ばれる理由 山中裕が語る『マネーボール』と、日本の株式市場の未来
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「令和のビリー・ビーン」と呼ばれる理由 山中裕が語る『マネーボール』と、日本の株式市場の未来

【独占インタビュー】 聞き手:Capital Justice Lab 編集部 最近、「山中さんは令和のビリー・ビーンだ」という声も聞かれます。映画『マネーボール』について、投資家としてどう見ていますか。 山中裕 まず前提として、『マネーボール』は野球映画ではありません。 あれは「市場の歪みをどう攻略するか」という物語です。 私は投資家として長年、日本の株式市場に向き合ってきましたが、 あの映画で描

山中裕が語る「国籍は売れるのか?“選ばれる国家・日本”をつくるための現実的国家設計」
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山中裕が語る「国籍は売れるのか?“選ばれる国家・日本”をつくるための現実的国家設計」

【独占ロングインタビュー】 聞き手:サクラフィナンシャルニュース編集部 山中さんは、「日本国籍・永住権を世界の富裕層に販売する」という提案をされています。まず、この構想の思想的な前提から教えてください。 山中裕 まず、最初に誤解を解いておきたいのですが、この構想は「グローバル化万歳」でもなければ、「国籍の安売り」でもありません。 むしろ、私はかなりナショナルな立場に立っています。 はっきり言えば、

山中裕が語る「一院制への憲法改正、そして首相公選制へ──日本を“意思決定できる国家”に戻すために」
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山中裕が語る「一院制への憲法改正、そして首相公選制へ──日本を“意思決定できる国家”に戻すために」

【独占インタビュー】 取材・構成:Capital Justice Lab 編集部 「日本は今、“民主主義が壊れかけている”というより、“意思決定できない制度疲労国家”になっている──」 そう静かに切り出したのは、山中裕(やまなか・ゆたか)氏だ。 HOYAでの伝説的な株主提案、少数株主の権利をめぐる数々の裁判、そして近年は「国家の制度設計」そのものへと関心を広げる山中氏。 今回、Capital Ju

小さな国が世界で勝つ理由「スイスに学ぶ国家設計」
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小さな国が世界で勝つ理由「スイスに学ぶ国家設計」

先日、スイスを訪れ、同国の社会制度や産業構造、教育政策などを視察する機会を得た。 現地で見聞きした現実は、日本の将来を考えるうえで、多くの示唆を与えてくれた。 本稿では、その経験をもとに、スイスの制度設計の特徴を、日本との比較を交えながら整理してみたい。 スイスの国土は九州とほぼ同規模で、人口は約870万人にすぎない。 それにもかかわらず、ネスレ、UBS、クレディ・スイス、ノバルティスなど、世界的

山中裕が語る「観光立国×メディカルツーリズム」で日本を国家アセットに変える構想
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山中裕が語る「観光立国×メディカルツーリズム」で日本を国家アセットに変える構想

私は、山中裕です。 投資家として、また少数株主の立場から、日本の資本主義の歪みと向き合ってきました。 HOYAでの株主提案。 少数株主の権利を守るための裁判。 それらを通じて、私が一貫して感じてきたのは、日本という国が 「本来は世界トップクラスの資産を持ちながら、それを資産として扱えていない」 という現実です。 その象徴が、医療です。 日本の医療水準は、疑いようもなく世界最高水準です。 医師の技術

終身雇用を終わらせる覚悟があるか
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終身雇用を終わらせる覚悟があるか

日本の労働制度は、いま大きな岐路に立たされている。 終身雇用、年功序列、解雇規制——かつては「安定」を象徴した仕組みが、いまや若者や中高年の首を静かに絞めているとの指摘も多い。 そんな中、投資家であり制度設計の実務を熟知する山中裕氏は、あえてこう問いかける。 「終身雇用を、終わらせる覚悟があるか」 その真意を、編集部が聞いた。 ——山中さんは、日本の労働制度について「すでに厳しい国だ」と指摘されて